『もってこい』遊びが成立しない柴犬への教え方

「ボールを投げる → 全力で追いかける → 咥える → そのまま走り去る」
——柴犬を飼っている方なら、一度はこの”もってこい”未遂を経験したことがあるんじゃないでしょうか。
レトリーバー系の犬種なら本能的にやってくれる「もってこい」遊びも、柴犬にとっては実はかなり難易度の高いゲームです。今回は、なぜ柴犬は「もってこい」が苦手なのか、成立させるためのコツを、すずが「小さいボールなら持ってくる」リアルな体験と合わせてまとめます。
なぜ柴犬は「もってこい」が苦手なのか
柴犬はもって帰ってくる」ことに向いていない犬種です。理由はいくつかあります。
- 独立心が強い:「飼い主の指示」より「自分の判断」を優先しがち
- 所有欲が強い:「咥えたものは自分のもの」と思いやすい
- 狩猟犬としての特性:本来は獲物を追いかけて仕留める犬で、回収する犬ではない
- 興味が長続きしない:「もう飽きた」とポイ捨てしがち
- 「持ってきたら取り上げられる」と学習している:返したら遊びが終わると思っている
つまり、レトリーバー系と比べると、柴犬はもってこいのほうが向いていない犬種なんです。
「もってこい」が成立する4つのコツ
完全な成立は難しくても、いくつかのポイントを押さえることで「持ってきてくれる頻度」を上げることができます。
① おもちゃと交換する
これが一番効くコツです。「持ってきたら、別のおやつ・別のおもちゃと交換」というルールを徹底します。
- 持ってきたら → おやつをあげる
- 持ってきたら → もう一つのおもちゃと交換
- 持ってきたら → 同じおもちゃをもう一度投げる
「持ってくる=損する」のではなく、「持ってくる=もっと楽しい」を体験させるのがコツです。
② 持ってきた瞬間に大げさにほめる
行動学的に言うと、正解の瞬間に強化することが大事です。
- 「いいこ!」と高めの声でほめる
- 笑顔を見せる
- 体を撫でる
「飼い主に持ってくる=ものすごく嬉しいことが起きる」を、犬の中に作っていきます。
③ 犬が興奮しているタイミングで遊ぶ
柴犬の場合、テンションが低いときに「もってこい」を強要してもうまくいきません。
- 散歩のあとの落ち着いた時間は逆効果(疲れて遊ばない)
- ごはん前の元気な時間、朝の散歩前などがチャンス
- 犬が「ボールに反応してる!」と思った瞬間がベストタイミング
④ ボール・おもちゃのサイズを選ぶ
実はこれ、めちゃくちゃ大事です。
- 大きすぎるボール:咥えにくいので、転がして遊ぶ方向に行きがち
- 小さすぎるボール:誤飲リスクあり
- 柴犬の口に合うサイズ:くわえやすく、走りやすい
「もってこい」が成立しやすいかどうかは、おもちゃ選びでだいぶ決まると感じています。

ステップ別「もってこい」の教え方
ステップ1:おもちゃに興味を持たせる
まずは犬がおもちゃに集中するところから。目の前で振ったり、軽く投げたりして「これは楽しいぞ」を伝えます。
ステップ2:近くに投げて咥えさせる
最初は1〜2メートル先に投げる程度。咥えた瞬間に「いいこ!」とほめます。
ステップ3:呼び戻して交換する
「おいで!」と呼びかけて、戻ってきたら別のおやつまたはおもちゃと交換。これを繰り返します。
ステップ4:距離を伸ばす
戻ってくる習慣がついたら、徐々に投げる距離を伸ばします。
ステップ5:場所を変えて練習
家の中→庭→公園→ドッグランと、徐々に刺激の多い場所でも練習。
やってはいけないこと
- 咥えているのを無理やり取り上げる:信頼関係を損ねる
- 持ってこないからって怒る:遊びそのものが嫌になります
- 長時間しつこくやる:飽きを早めて、やる気を失わせます
- 「持ってきて!」を連発する:犬は無視するようになります
すずの場合——小さいボールはOK、大きいボールは独り占め
おもちゃの記事でも書きましたが、すずは小さいボールは投げると「また投げて!」と持ってきてくれるんです。これがハマって、家の中で短いラリーが続くようになりました。
一方で、大きいボール(サッカーボールサイズなど)は完全に独り占めモードになります。咥えるというより抱え込んで、「これは私のもの!絶対渡さない!」という顔をしながら、こちらをじっと見つめてきます笑。

わが家で意識している4つのポイント
「もってこい」が成立する条件を整理すると、わが家ではこの4つを押さえていると気づきました。
① おもちゃと交換する
すずがボールを持ってきたら、**別のおもちゃ(または同じボールをもう一度投げる)**と交換しています。「持ってくると、また遊べる」のサイクルを意識的に作っているかたちです。
② しっかり褒める
戻ってきたら「いいこいいこ!」と全力で褒めます。これがすずのモチベーションになっているのを感じます。
③ すずが興奮しているときだけ遊ぶ
すずがテンション低めの時に「もってこい」を強要しても、まったく成立しません。すず自身が「遊びたい!」モードになっているときだけ遊ぶようにしています。
④ ボールのサイズを選ぶ
これが一番大きいかもしれません。小さいボールはもってこい成立、大きいボールは独り占め——ここまで差が出るかと思うほど、ボールサイズで結果が変わります。
すずが咥えやすいサイズ(テニスボールくらい)を選ぶと、もってこいゲームがスムーズに進みます。
まとめ
柴犬の「もってこい」は、レトリーバー系のように本能的にやってくれるものではありません。それでも、おもちゃと交換・しっかり褒める・興奮タイミングを狙う・サイズを選ぶ——この4つを意識することで、「もってこい」が成立する瞬間を確実に増やしていけます。
「うちの子はやらないから諦めよう」と思う前に、ぜひこの4つを試してみてくださいね🐾
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